「今のキャットフードは本当に愛猫に合っているの?」
「うちの猫は飽きっぽくて、同じフードだとすぐに食べなくなる…。」
「でも新しいフードを買って食べなかったら、もったいないな」
そんな時にぜひ活用してほしいのが、キャットフードの無料サンプルです。
猫はグルメな動物なので「フードを変えたいけど、食べてくれなかったらどうしよう」と悩んでいる飼い主さんも多いもの。
無料サンプルを活用すれば、実際に愛猫の食いつきを確かめてからフードを購入することができるので、失敗する確率も少なくなりますよ!
私たち人間にも好みがあるように、食の好みは愛猫によってさまざま。
今回は無料サンプルがあるキャットフードのうち、動物看護師の私がおススメするキャットフード4つと要注意なフード3つをご紹介します。
安心・安全なキャットフードの見抜き方や体質に合わないフードを食べた時の症状もまとめているので、ぜひチェックしてくださいね。
現在、無料サンプルが手に入るキャットフード一覧
現在、無料サンプルが手に入る主なキャットフードを一覧にしてみました。
商品名 | 1袋あたりの量 |
---|---|
AZ(アゼット) | 60g |
アーテミス | 60・85g |
アカナ | 30g |
アディクション | 40g |
アボ・ダーム | 20g |
アルモネイチャー | 20g |
イーフィッシュ | 40g |
オリジン | 30g |
ジウィピーク | 20g |
ソリッドゴールド | 40g |
ナウ フレッシュ | 50g |
ナチュラルチョイス | 20g |
ナチュラルバランス | 50g |
ニュートロ | 20g |
ピュリナワン | 2.2kg |
ブリスミックス | 60g |
プロステージ | 50g |
ホリスティックブレンド | 35g |
ホリスティックレセピー | 50g |
ロイヤルカナン | 50g |
ワイルドキャット | 30g |
こうしたキャットフードの無料サンプルは、フードの公式HPや動物病院、ペットショップなどで手に入れることができます。
キャンペーン期間だけ無料サンプルを試せるキャットフードもあるので、気になるフードがあれば公式HPをチェックしてみてくださいね。
また、様々なメーカーのキャットフードを販売している通販サイトであれば、種類の違う無料サンプルをまとめて取り寄せることもできます。
もちろん取り寄せはサイトで取り扱っているキャットフードのみしかできませんが、色々な種類のキャットフードを試してみたい時にはとても便利。
ただしサイトによっては無料サンプルとして取り寄せられる数に上限があったり、別途送料がかかってしまうものもあるので、あらかじめ確認が必要です。
いつものキャットフードや生活用品などと合わせて購入すればフードの送料はかからないパターンもあるので、条件をよくチェックしてみましょう。
無料サンプルのなかには、注意が必要なキャットフードも
無料サンプルのあるキャットフードは色々とありますが、なかには良質ではない商品も存在します。
愛猫の体質や年齢、持病などによっては、与えると体調が悪くなったり、何らかの病気を引き起こしたりすることも…。
ほとんどの無料サンプルは20~30g程度の量ですが、少ないからといって安心せず、できるだけ良質で安全性の高いフードを選びましょう。
ここでは、特に安全性の高いサンプル4つと注意が必要なサンプル3つを、それぞれ分かりやすく表にしてみました。
安全性の高いサンプルありキャットフード | 商品名:アーテミス |
---|---|
商品名:ナウフレッシュ | |
商品名:アルモネイチャー | |
商品名:ナチュラルバランス | |
無料サンプルでも要注意なキャットフード | 商品名:ピュリナワン |
商品名:AZ(アゼット) | |
商品名:ソリッドゴールド |
無料サンプル分で良し悪しって分かるの?
結論から言うとキャットフードの無料サンプルは量が少ないので、愛猫の好みや良し悪しを完全に知ることはできません。
猫はもともと食事の好みが激しく「サンプルをあげた時は食べたのに、買ってみたら食べなかった…」ということも、普通にありえますからね。
我が家の愛猫の場合、あまり好みではないキャットフードでもサンプル分くらいなら物珍しさで食べるので、本当に美味しいと思っているのか見極めるのが大変。
そのつど食いつき具合を見て判断していましたが、お腹が空いている時は常にがっついて食べてしまって良く分かりませんでした。
愛猫にフードの無料サンプルを与える時は、「愛猫が絶対に食べないフードを知るためのちょっとした試食」くらいの気持ちで臨んでみてください。
無料サンプルは量が少ないぶん短期間で多くの種類を試せるのがメリットなので、愛猫の好きそうなものを色々とチョイスしてみましょう。
無料サンプルは量が多いものor複数注文できるものがおススメ
キャットフードの無料サンプルは、量が多いものor同じ種類を複数注文できるものがおススメです。
メーカーや商品によって1袋あたりの量は違いますが、基本的に無料サンプルのフードは1~3回分しか入っていません。
そのため「開封後に香りが落ちたとしても、愛猫が食べてくれるフードか?」という、飼い主にとってかなり重要なポイントが判断できないのです。
とはいえ無料サンプルにそこまで求めても仕方ないので、多めに頼むことで少しでも愛猫の好みを知れるように工夫しましょう。
気に入ったフードがあれば、まずは少量パックから試してみよう
無料サンプルで気に入ったフードが見つかったら、まずは少量パックから購入するようにしましょう。
いきなり大袋を購入しても愛猫が全然食べてくれなければ、いくら割安だからといって意味がありませんよね。
無料サンプルの食いつきだけでは、愛猫がこれからも安定して食べてくれるかどうか確実に判断することはできません。
せっかくのフードを無駄にしないためにも、初めて購入するキャットフードは容量が小さいものを選びましょう。
無料サンプルがある安心なキャットフード紹介
無料サンプルといっても種類がありすぎて、いったいどれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
ここでは数ある無料サンプルのなかでも安全性が高く、愛猫に安心して与えられるキャットフードを4つご紹介します。
アーテミス:便秘・毛玉吐き・毛艶が気になる愛猫におススメ
※参照:https://kmt-dogfood.com/item/artemis/freshmix06/
- 特徴:米ぬか配合で毛艶・便秘改善にも効果が期待できるキャットフード
- 安全性:★★★★
アーテミスは「病気の予防は最善の治療法である」というコンセプトのもと、アメリカで開発・製造されたキャットフードです。
食品に関するアメリカの政府機関「AAFCO(米国飼料検査官協会)・FDA(米国食品医薬品局)・USDA(米国農務省)」もクリアしており、安全性はバッチリ。
目立って特別な原料を使用しているわけではありませんが、普段の生活で起こりやすい愛猫の様々なトラブルに対処できるとして海外の飼い主さんから親しまれています。
体質改善できた!という口コミも多いので、もし愛猫の毛艶や便通などで気になることがあれば、一度アーテミスを試してみてもいいかもしれません。
キャットフードには珍しい米ぬか配合で毛艶改善
実は、アーテミスは米ぬかが配合されている珍しいキャットフードです。
米ぬかとは玄米を精米する過程で出るけずりカスのことで、便秘改善や皮膚の炎症を抑える効果があるといわれています。
実際、アーテミスを愛猫に与えている飼い主さんからは「毛艶がよくなった」「アトピー性皮膚炎の症状が落ち着いた」などの声も。
米ぬかは体に溜まった老廃物を便としてスムーズに排出する効果が期待できることから、デトックス効果のある原料としても注目されています。
大麦が含まれているので、穀物アレルギーのある愛猫は注意
アーテミスには大麦が含まれているので、穀物にアレルギーのある愛猫は注意してください。
大麦は食物繊維・ビタミン・カルシウム・鉄分などを豊富に含んでおり、愛猫の健康維持に役立つ食材です。
ですが、穀物にアレルギーのある猫が食べた場合、下痢などの消化器症状や皮膚の痒みなどを引き起こす可能性もあります。
小麦やトウモロコシと違って、大麦はアレルギーの原因になりにくい穀物ですが、初めは念のため少量ずつ与えるようにしましょう。
※タイミングによって売り切れの場合があります
ナウフレッシュ:お腹に優しく、涙やけやアレルギー改善に効果あり
※参照:https://www.green-dog.com/shop/products/detail.php?product_cd=NOWINSF1-00
- 特徴:人工添加物・穀物不使用。食材や製法・栄養素にいたるまで、全てが新鮮なキャットフード
- 安全性:★★★★★
ナウフレッシュは、ペットフードの製造基準が厳しいカナダで作られたキャットフードです。
味のバリエーション豊富なナウフレッシュですが、なんと使用されているお肉は全てフレッシュ(生)な素材!
業者から運ばれてきたお肉は原則12時間以内に加工されるので、時間の経過によって栄養素が流れ出てしまうこともありません。
ナウフレッシュでは90℃の低温で少量ずつ時間をかけて調理するSCSB製法を取り入れており、加工による栄養素の損失も最小限に抑えられています。
また、ナウフレッシュでは愛猫の健康維持に欠かせない栄養素「脂肪酸」を摂取するために、ココナツオイルやキャノーラ油といった植物性オイルを配合しています。
当然これらのオイルは動物性オイルのようにレンダリング(※)されていないので、大切な愛猫にも安心して与えることができるフードといってよいでしょう。
※レンダリングとは、食肉部分を取り除いた家畜を高熱で処理してオイルを採取することです。
粗悪なキャットフードでは過去、障害があったり、病気で亡くなった家畜や犬猫などが使われていたりしたことがあります。
レンダリングをしてあるからといって粗悪なフードと決まっているわけではないですが、できれば避けておくにこしたことはありません。
胃腸の健康をサポートする「プロバイオティクス・プレバイオティクス・消化酵素」配合
ナウフレッシュには、愛猫の胃腸機能をサポートし、腸内環境の改善に役立つ成分が豊富に含まれています。
通常、胃腸に有効な成分はフードの熱加工処理によって失われてしまいますが、ナウ フレッシュでは加工後にこれらの成分を添加しています。
腸は愛猫の免疫力に関わる重要な臓器なので、胃腸の健康をサポートすることによって、アレルギーによる皮膚の痒みや涙やけにも効果が期待出来ますよ。
愛猫がこれから先もずっと元気で長生きできるように、腸内環境の改善に役立つ成分はぜひ積極的に摂取していきましょう!
腸の健康に欠かせないプロバイオティクス
プロバイオティクスとは、お腹の健康を守り、病気への抵抗力を高める作用を持つ「生きた微生物」のことです。
プロバイオティクスと呼ばれるのは主にビフィズス菌や乳酸菌で、生きたまま腸にたどり着くことで様々な健康効果を発揮してくれます。
プロバイオティクスの増殖を促すプレバイオティクス
大腸に存在する善玉菌のエサになることで、善玉菌を増殖させたり、悪玉菌の増殖を抑えたりする物質のことです。
プレバイオティクスと呼ばれるのは主にオリゴ糖や食物繊維で、愛猫の腸内環境を間接的に改善・サポートする働きがあります。
食べ物の消化を助け、胃腸の負担を軽くする消化酵素
食べ物の消化に必要な「アミラーゼ・ペプシン・マルターゼ・ラクターゼ」などの酵素を、消化酵素といいます。
消化酵素は動物の細胞内に存在するタンパク質のことで、食べ物から摂取した栄養素をエネルギーに変換する役割があります。
※タイミングによって売り切れの場合があります
アルモネイチャー:いつもキャットフードに飽きてしまいがちな愛猫へ
※参照:http://shop.cat-food.biz/shop/products/detail.php?product_id=157
- 特徴:ウェットフードとの併用を推奨。愛猫の健康と幸せが第1に考えられたキャットフード
- 安全性:★★★★
アルモネイチャーは、世界で1番最初に販売された「100%安全なナチュラルキャットフード」です。
実はヨーロッパでは誰もが知っているキャットフードであり、キャットフード業界の先駆け的存在なんですよ。
アルモネイチャーの特徴は、なんといっても「ドライフードとウェットフードを併用した食事を推奨している」こと。
できるだけ自然に近い食事を与えることで、腎不全や尿路結石、便秘など慢性的な水分不足によるトラブルを予防することができます。
アルモネイチャーのドライフードはウェットと併用しやすい味付け&栄養バランスになっているので、缶詰が好きな愛猫には特におススメです。
アルモネイチャーは商品のラインナップが圧倒的に多い
数あるメーカーのなかでも、アルモネイチャーの商品ラインナップ数は1位、2位を争うほど。
缶詰やパウチなどのウェットフードを含めれば、その数なんと100種類近くにもなるというから驚きですね。
アルモネイチャーのドライフードにはシリーズが3種類あり、かつその中でもビーフや白身魚など原料によって商品が分かれています。
そのため、「しばらく同じ味が続くと飽きてしまって食欲が落ちる…」という愛猫には、色々とローテーションで与えるようにしてもいいですね。
愛猫の食欲が落ちるたびに安全性の高いキャットフードを新しく探すのは大変ですが、種類豊富なアルモネイチャーなら何かしら愛猫の気に入るものがあるはず。
ウェットフードと併用することで、ドライフードが苦手な愛猫でもフードの切り替えがスムーズになりますよ。
フラクトオリゴ糖・ガラクトオリゴ糖配合で、便秘改善にも
アルモネイチャーのフードにはフラクトオリゴ糖とガラクトオリゴ糖が配合されており、便秘改善に効果が期待できます。
オリゴ糖は善玉菌のエサとなる重要な物質で、便秘だけではなく、慢性的な下痢や便の悪臭など様々な問題を改善するのにも役立ちます。
日々キャットフードを食べさせているだけで腸内環境を整えることができるため、愛猫はもちろん飼い主にとっても嬉しいフードといえますね。
シリアルが入っているので、穀物アレルギーの猫は注意
原料の安全性にこだわりのあるアルモネイチャーですが、穀物アレルギーの愛猫には与えないようにしましょう。
なぜならアルモネイチャーのドライフードには、どれも第2原料として米や大麦、とうもろこしなどの穀物(※)が14%ほど含まれています。
穀物アレルギーの猫にシリアル入りのフードを与えると、皮膚の痒みや湿疹、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
愛猫に穀物アレルギーがあるか分からない場合は、念のため少量ずつ回数を分けて与えるようにしてください。
※穀物のうち、お米は猫がアレルギーを起こしにくい原料で、アレルギー用の療法食としてもよく使用されています。
そのため、穀物としてお米のみを使っているキャットフードの場合は、穀物アレルギーの愛猫に与えても問題はありません。
※タイミングによって売り切れの場合があります
ナチュラルバランス:安心・安全でコスパ最高のキャットフード
※参照:https://www.profit-inc.co.jp/
- 特徴:安心安全なのに安い!お財布に優しいプレミアムキャットフード
- 安全性:★★★★
ナチュラルバランスは、アメリカでは言わずとしれた有名メーカーが製造しているキャットフードです。
1㎏あたりの価格が1,600円ほどと良コスパながら、人工添加物や粗悪な食材など愛猫の体に悪い原料はいっさい使用していません。
実はナチュラルバランスは、主原料の表記が「チキンミール」や「ダックミール」なので粗悪な原料を使用していると思われがち。
キャットフード評価サイトなどでは「ミール」という名称がどうしても気になるようで、評価を下げられてしまっていることも多くあります。
ですが、実際にナチュラルバランスが使用している原料は「新鮮な肉を乾燥させ、水分を抜いたもの」で、いわゆる乾燥チキンと同じものなんですよ。
乾燥チキンは生の原料ではないものの、愛猫の健康維持に必要な栄養素はしっかり含んでいますし、ヘルシーで安全性の高い食材です。
毛玉ケアや減量用、アレルギー対応用など目的ごとに6種類のフード
ナチュラルバランスのドライフードは、それぞれ機能の違う6つの種類に分けられています。
そのため、1種類しかないフードと違って、愛猫の体質や体格にぴったり合ったキャットフードを選ぶことができるのです。
ちなみに、ほとんどの無料サンプルは決まった種類のものしかありませんが、ナチュラルバランスは5種類のサンプルがあります。(ファットキャッツ以外)
商品自体のバリエーションは豊かでも無料サンプルの用意はない、というメーカーが多いなか、飼い主目線に立って考えてくれているのが嬉しいですね。
ブリュワーズドライイースト(ビール酵母)配合
日本では聞き慣れない名称ですが、ブリュワーズドライイーストとはビール酵母のことを指します。
ビール酵母は胃腸の働きや新陳代謝を活性化する働きを持っているため、フードの消化を助けたり、腸内環境を整えたりしてくれます。
ビールと名前は付きますが、ビール酵母にアルコール成分は一切含まれていないので、愛猫にも安心して与えることができます。
穀物を含む種類もあるので、穀物アレルギーの愛猫に与える際は注意
ナチュラルバランスは、種類によって大麦やオート麦などの穀物を使用しているものもあります。
愛猫が穀物にアレルギーを持っている場合は、穀物不使用のサーモン&チックピーかグリーンピー&ダックを選びましょう。
すべてのキャットフードに言えることですが、初めてのキャットフードは必ず原材料欄を確認してから選ぶクセを付けておいてくださいね。
※タイミングによって売り切れの場合があります
無料だからこそ気をつけよう!キャットフード選びの注意点
スーパーなどで売られているフードは元が安価なため、無料サンプル自体ないものがほとんどです。
メーカーによってはプレゼント企画として時々キャンペーンなどを行っているものもありますが、愛猫の健康を考えるなら避けたほうが無難。
なんでも高級志向になる必要はありませんが、愛猫の健康を守るために「良いフード」と「悪いフード」を見極める目を持てるようになりましょう。
とはいえ「無料サンプルがある商品は必ずしも安全なフードなのか?」と言われると、そうでもありません。
プレミアムキャットフードと呼ばれているフードのなかにも、猫にとって良くない原料が使われているものも少なからず存在するのです。
原材料はどんなものを使用しているか
使用している原材料をみれば、そのキャットフードの品質は大体わかります。
どんなに「新鮮で安全な食材を使用しています!」と主張しているフードでも、中身を見れば一目瞭然。
肉副産物やミートミールボーンなど聞き慣れない原料を使用しているキャットフードは、できるだけ選ばないようにしてくださいね。
猫の体に有害な人工添加物は入っていないか
良質な原材料を使っていても、愛猫の体に良くない人工添加物が入っているキャットフードはNG。
フードの見栄えをよくするための着色料や嗜好性を高めるための合成調味料は、猫の体にとって有害でしかありません。
キャットフードの無料サンプルを選ぶ時は、使用している人工添加物についてもよく確認しましょう。
意外と盲点な人工添加物「ソルビトール」
発がん性のあるBHAやBHTなどの酸化防止剤は猫の体に有害な添加物として知られていますが、意外と盲点なのがソルビトールです。
キャットフードでは主に保存料として使用されているソルビトールは、人間の食品や化粧品などにも幅広く使用されている人工添加物です。
人間用の食品にも使われている、というと安全性が高い物質のように思えますが、体の小さい愛猫が大量に摂取すると糖尿病などを引き起こす可能性も…。
ソルビトールはハチミツやりんごの蜜など自然界にも存在するものの、正直我が家の愛猫にはあまり摂取させたい物質ではありません。
安全性が不明な「グリシリジン・アンモニエート」
グリシリジン・アンモニエートは、人間の漢方によく使われる甘草(かんぞう)という植物の根や茎から抽出したものです。
砂糖の30~50倍と甘味に鈍感な猫でも分かるほどの甘さを持つグリシリジン・アンモニエートは、安全性が不明という理由で人の食品への使用は禁止されています。
そもそも「人への安全性すら分かっていない人工添加物を、体の小さな猫のフードやおやつに入れる」というのは、少し考えてもおかしいと分かりますよね。
無料サンプルありでも要注意なキャットフード
気軽に試せる無料サンプルだからこそ、成分をしっかりチェックしたいもの。
ここでは無料サンプルがあるフードのうち、注意が必要な3つのキャットフードとその理由について説明します。
ピュリナワン
無料サンプルとして通常商品2.2kgを試せる魅力的なキャットフードですが、原材料に不安があります。
ピュリナワンの第1原料はチキンやサーモンなど、次いで米・コーングルテンミール・家禽ミール・小麦粉・トウモロコシと続きます。
穀物は食物繊維やビタミンが豊富な原料なので必ずしも悪いわけではありませんが、摂取量が多いと下痢やアレルギーの原因になることも。
人工添加物不使用ながらコスパの良いフードですが、やはり原材料面ではプレミアムフードの安心感にまだまだ及ばず…といった印象ですね。
※ピュリナワンではグレインフリーの商品を500円でお試しできるキャンペーンも行っているので、試すならそちらがおススメです。
AZ(アゼット)
原料欄のトップがライスということは、肉よりもお米の配合量が多いということです。
お米は安全性の高い原料ではありますが、やはり肉食である猫のフードとしては主原料がタンパク質でなくてはなりません。
肝心のお肉も「鶏肉ミール」や「ミートボーンミール」などすべてミール系の表記であり、ナチュラルバランスのように詳細を明記していないところも不安。
残念ながら原料をみる限りでは1㎏あたり1,700円という価格にあまり見合っておらず、おススメできないキャットフードといえます。
ソリッドゴールド
成長期の子猫や活発な猫用として人気の高いソリッドゴールドですが、高タンパクゆえに腎臓への負担が心配です。
健康な猫であれば問題はないのですが、シニア猫や持病を抱えている愛猫に与える際はかかりつけの獣医師に相談してからにしましょう。
またソリッドゴールドを製造している会社は、過去にサルモネラ汚染や有害な化学物質、残留農薬などでリコールや飼い主からの訴訟に直面しています。
日本のソリッドゴールド輸入代理店のサイトを見ると「訴訟内容に証拠はなく、事実ではない」とありますが、現在どちらが正しいかについては判明していません。
キャットフードは大切な家族である愛猫が毎日食べるごはんですから、やはり正確なことがハッキリと分かってから与えることをおススメします。
こんな症状が出たらフードを見直すべき!8つのポイント
ここまで読むと、「実際にサンプルを食べさせてみて、トラブルがあったらどうすればいいの?」と不安になる人もいますよね。
キャットフードが合っていない時の症状について、まとめてみました。
チェック項目 | チェック |
---|---|
下痢・便秘 | □ |
口がくさい/口臭がある | □ |
皮膚の赤み/痒み | □ |
肥満気味/太っている | □ |
すぐお腹がすいてしまう | □ |
涙やけ/目ヤニが多い | □ |
なんとなく元気がない | □ |
毛艶が悪い/毛並みが悪い | □ |
こんな様子が愛猫に見られたら、現在与えているキャットフードを見直すタイミングです。
今はそれほど気になっていなくても、このような状態が長く続くことで将来的に大きな病気にかかるリスクは高まります。
毎日の食事は愛猫の健康な体と心を作るために欠かすことのできない大切なものなので、できるだけ早く対処してあげましょう。
フードを変えて様子を見た方がいい症状
以下は緊急性こそないものの、早めにフードを変えたほうがよいと思われる症状です。
もし愛猫に以下のような症状がみられたなら、安全性の高いキャットフードに変えて1週間ほど様子をみましょう。
食後によく嘔吐をする
体質に合わないフードを食べた時は、嘔吐や下痢などの消化器症状が出やすいです。
もともと猫は吐きやすい動物ですが、毎食後に必ず吐く場合はキャットフードが合っていない可能性があります。
元気そうだが、軟便・便秘が続いている
長期間、軟便の症状がある場合には、キャットフードの原料が体質に合っていないのかもしれません。
また、もともと水分の摂取量が少ない猫が穀類などキャットフードに含まれる食物繊維が多すぎると、便秘を起こしやすくなります。
耳や口周りなどを痒がる・赤い
皮膚の薄い場所はアレルギー症状が出やすいため、耳や口周り、お腹などが赤くなるなどの症状が出ます。
合成調味料などキャットフードの表面に付いた添加物にアレルギーがある場合は、特に口周りを痒がる傾向があります。
病院で診察を受けるべき症状
以下は、愛猫の年齢や体調によっては重症化する可能性のある症状です。
体力のない子猫やシニア猫では特に注意が必要なので、症状が出たらすぐに獣医師の診察を受けましょう。
激しい下痢をしている
愛猫が水のような下痢をしている場合は、キャットフードによる急性の腸炎が考えられます。
ただの消化不良であれば続けてトイレに駆け込むことは少ないので、激しい下痢が3回あった時点で動物病院に行きましょう。
2日以上下痢が続いている
激しい下痢ではなくても、2日以上下痢が続いたら要注意。
長引く下痢によって脱水症状を起こした場合、猫はふらつきや倦怠感などの症状を表すようになります。
脱水は命に関わることもあるので、夏場に下痢を起こした時は特に注意してくださいね。
嘔吐した後、ぐったりしている
愛猫が嘔吐した後にぐったりしている場合、急性の中毒やアナフィラキシーショックを起こしている可能性があります。
キャットフードに含まれる原料でそれほど重篤な症状が現れることはほとんどありませんが、絶対にないとは言い切れません。
吐いたものがノドにつまって呼吸困難を起こしてしまうこともあるので、嘔吐後の様子には十分に注意しましょう。
重要なポイントまとめ
- フードの無料サンプルは公式HPや動物病院、通販サイトなどで手に入る
- フード自体は無料でも別途送料がかかる場合もあるので、あらかじめ確認しておくこと
- 無料サンプルは短期間で色々な種類のフードを試すことができるのがメリット
- キャットフードを選ぶ時は、原材料と人工添加物を必ずチェックしよう
- キャットフードが体質に合わない場合は体調や見た目になんらかの症状がみられる
- 食後に愛猫の様子がおかしいと感じたら、すぐに動物病院で診察を受けること